企業コラム
コアレックス信栄株式会社

コアレックス信栄株式会社は、レシートや紙コップなど、リサイクルしにくい紙も原料にして、トイレットペーパーやティッシュペーパーにリサイクル。ごみを減らし「地球にいいことを。」を合言葉に、環境を大切にしている会社です。今回は、コアレックス信栄の宇佐美さんにお話を伺いました。

社員さんインタヴュー
総合企画室
係長
宇佐美貴史さん
静岡県生まれ
宇佐美さんは富士宮市で生まれました。小学校に上がるとき、母方の実家がある富士市に移り住み、そのまま高校卒業まで富士で育ちました。大人になってからは家族の介護も考えて地元に戻り、コアレックスに入社してから7年目になります。
ゴミを減らす環境業!
コアレックスは「ものを作る会社」でもありますが、考え方は「環境の会社」。とくに力を入れているのが“難再生古紙”(なんさいせいこし)です。これは紙と紙以外の素材がくっついていて、分けにくい紙のこと。たとえばレシート(感熱紙)、写真、紙コップ、ティッシュ箱のビニール口、ホチキスやクリップ付きの書類など。ふつうは燃えるごみにされやすいものを、機械と技術で分け、原料に戻します。宇佐美さんは、そのしくみをイベントやテレビ取材、自治体への説明でわかりやすく伝える役目もしています。

難再生古紙とリサイクルについて
難再生古紙は、家庭やお店でたくさん出ます。分別がむずかしいため、そのまま燃やされることも多い紙です。コアレックスでは、まず紙と紙以外(ビニール・金具・インクなど)を機械でより分けます。紙の繊維は原料になり、だいたい7割ほどが新しい紙に生まれ変わります。残りは適切に処理します。再生された紙はトイレットペーパーなどになり、みんなの手もとに戻ってきます。燃やすごみが減るので、焼却にかかるお金も減り、焼却炉も長持ち。むずかしい紙を資源に変えることは、環境を守る大切な一歩なのです。


どうやって紙のリサイクルを浸透させたか
自治体と話し合い、「ごみ分別カレンダー」の“その他の紙”の範囲を広げて、新しい分別を増やすのではなく、もともとある紙回収の日に、レシートや写真、封筒なども出せると周知していきました。機械で分別を助けるから市民の手間は最小限になります。結果として焼却ごみが減り、コストも環境負担も下がりました。
大阪万博で紙のリサイクル技術を発信!
関西の万博では、会場内の紙ごみをコアレックスが回収し、工場で再資源化。できあがったトイレットペーパーを会場のトイレで実際に使ってもらう“その場で循環”を実現しました。西エリアの掲示物や、子ども向け「ジュニアSDGsドーム」で紹介映像も流し、分別の大切さを発信。会場には多くの海外のお客さんもいましたが、ボランティアの協力で紙ごみ用ボックスへの分別が進み、想定以上の量が資源になりました。海外ではできない、日本特有の分別文化を世界に伝える良いチャンスとなりました。

トイレットペーパーとして会場内に還元、循環の輪を完成させる取り組み
富士のお気に入りは?

田子浦みなと公園周辺。子どもと散歩しやすく景色も気持ちいい。と宇佐美さん。
毎年、春と秋にはコアレックスでは「展示即売会」と「古紙交換会」を開催。製品販売と同時に紙を集め、直近の秋は全体で約100トン回収。日程はHPやSNS、新聞折込でお知らせしているとのことなので、ぜひチェックしてみて下さいね!
知ってた?
- ごみカレンダー「その他の紙」の富士市基準は他の自治体にも広がっているよ!
- フードコートから発生するゴミもリサイクルしているよ!
- 100トン古紙が集まると70トンのトイレットペーパーが生まれるんだって!

