企業コラム

株式会社 Kasuga

株式会社Kasugaは、富士市でトイレットペーパーやペーパータオル、更紙などをつくる製紙会社です。
昨年、令和7年10月に春日製紙工業株式会社から社名変更し、「地球とともに。」を基本理念として、ひとに、環境にやさしい紙づくりに取り組んでいます。 毎日の暮らしに欠かせない紙を、再生紙を活かして、より気持ちよく使えるものへ。
今回は、開発部でパッケージデザインや広報など幅広い仕事を担当している、吉田さんにお話を伺いました。

社員さんインタヴュー

開発部

吉田透真さん

神奈川県横浜生まれ

吉田さんは横浜市で生まれました。物心ついた頃に富士市へ移り、それ以来ずっと富士市で暮らしています。幼稚園から現在まで富士市で過ごしてきたそうです。

小学生の頃には、紙のまち・富士市らしく、学校の授業で紙漉きを体験したり、書き損じはがきを使って、学校の中で手紙を送り合う「吉永郵便局」のような活動もありました。紙は、読むもの、書くもの、使うものとして、子どもの頃から自然にそばにあった存在だと語ります。

製紙業界の魅力を知ってもらうことで富士市がより盛り上がってほしいと話してくれた吉田さん

ものづくりを、企画・デザイン・発信で支える開発部

Kasugaでは、主に再生紙を使ったトイレットペーパーやペーパータオルを製造しています。どちらも毎日の暮らしに欠かせない、生活を支える紙製品です。

吉田さんが所属する開発部では、製品パッケージのデザイン、販促POPの作成、通販サイトの管理、イベント協賛、SNSを使った広報活動など、幅広い業務を担当しています。商品そのものを考えるだけでなく、その魅力をどう伝えるか、どんな見せ方をすれば手に取ってもらえるかまで考える。開発部は、Kasugaのものづくりを企画・デザイン・発信の面から支える部署です。

暮らしの中で何気なく使われている紙製品にも、使う人に届くまでには、デザインや広報、売り場での見え方など、たくさんの工夫が重なっています。

再生紙なのにふんわり。デコレーションエンボスの技術

Kasugaでは、主に再生紙トイレットペーパーの生産を行っています。

再生紙というと、少しかたい、色が暗い、肌ざわりが気になるというイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかしKasugaでは、そのイメージを変えるために、「白さ」「やわらかさ」「肌ざわりのよさ」を日々追及。
また単純な白いものだけでなく、特殊な魅力あふれるトイレットペーパーの生産も得意としています。

古紙を原料にしながらもふんわりさせる特殊技術

その中で生まれた代表的な技術が、「デコレーションエンボス」です。エンボスとは、紙の表面に凹凸をつける加工のことです。Kasugaのデコレーションエンボスは、ただ模様をつけるだけではありません。紙に立体的な凹凸をつけ、そのポイントごとに紙と紙を貼り合わせることで、紙の間に空気の層をつくります。

この空気の層が、ふんわりとしたやわらかさにつながります。さらに、凹凸によって吸水性も高まり、シャワートイレでも破れにくく、快適に使うことができます。 古紙を原料にしながら、しっかりと厚みがあり、ふんわりとした使い心地を実現する。そこに、Kasugaならではの技術があります。

国内でもここにしかないイタリア製のデコレーションエンボス加工機
夜もロボットが稼働し、1日に3300ケース以上生産され、出荷されていきます

古紙を使うことは、環境へのやさしさにもつながる

Kasugaの紙づくりでは、古紙を大切な原料として活用しています。

古紙を使うことは、森林資源を守ることにつながるだけでなく、紙をつくるために必要なトータルエネルギーコストを減らすことにもつながります。すでにある紙をもう一度資源として活かすことで、原料を一から用意するよりも、環境への負担を抑えることができます。

製紙の仕事を知ってもらうきっかけに

Kasugaの技術は、地元の中学2年生を対象に配布される副教育教材に掲載される予定です。この話を聞いた時、広報活動に携わる一人として、とても嬉しく感じました。製紙業は、生活を支える大切な産業ですが、実際にどのような仕事をしているのかを知る機会は、まだ多くありません。この教材をきっかけに、中学生のみなさんが製紙業界に興味を持ったり、富士市には暮らしを支えるものづくりの会社があることを知ってくれたら嬉しいです。

紙は、伝えたい内容を届けるための大切な素材

入社する前は、大学で美術系の分野を学んでいました。課題でZINEと呼ばれる小冊子を制作した時、講師から「内容が決まったら、次に紙を選びなさい」と教わったことが、とても印象に残っています。

たとえば、上品な雰囲気にしたいならマット紙。ポップな印象にしたいならコート紙。ナチュラルに見せたいなら、風合いのあるラフな紙。
同じ内容でも、どんな紙に印刷するかによって、読む人に伝わる印象は大きく変わります。紙は単に印刷するための素材ではなく、作品の世界観やコンセプトを伝える大切な存在だと感じるようになりました。パッケージや販促物をつくる時には、どんな紙がその商品やデザインの魅力を一番引き出せるのかを意識しています。

デジタル化が進む時代だからこそ、紙の手ざわりや風合い、香りには、紙でしか伝えられない魅力があります

知ってた?

  • デコレーションエンボスは、再生紙でもふんわりした使い心地を生み出す技術だよ。
  • 古紙を使うことは、資源を活かし、紙づくりにかかるエネルギーを減らすことにもつながるよ。
  • 紙は、種類によって手ざわりや印象が変わり、伝えたい内容をより伝わりやすくしてくれるよ。

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